MacBookAirを使うたび、僕は思う。
MacBookAirで作業する度、思うことがある。
喫茶店で得意げに作業する時も、社内で使う時も、自宅で遊んでいる時も。
MacBookAirで作業する度、思うことがある。
「うーん。…やっぱそうだよな。」
これ、中華包丁みたいだ。
液晶を閉じた際の外観。そのソリッドなフォルム。
どこをどう見ても中華包丁である。
僕はあの日、カード10回払いで購入したのは中華包丁だったのだろうか。
いや、たしか、薄くて頭の良い相棒だったはずだ。
でも目の前には中華包丁がある。おかしな話だ。
まあいい。ともかく、この中華包丁で愛する友人達に手料理を振る舞うことにした。
料理は…そう、中華料理の、八宝菜。
近所の西友に買い物に行く。
これからあの中華包丁で料理をするということに微かだが心躍る自分がいることを隠せない。
クックパッドで調べたどこかの奥さんの八宝菜のレシピを頼りに、僕は食材の購入を進めた。
野菜、肉、シーフード。うずら卵の水煮も手に入れたところで、先ほど買い物かごに入れた人参の固さが不安になる。
人参…僕の中華包丁はきちんとこいつを短冊切りにすることはできるのだろうか。
▲エスカレーターでの僕は「うしじまいい肉」状態。
▲この徹夜明けの顔を見よ。自己愛に溢れている。
さっそく調理をはじめよう。
自宅に戻り、早速調理を始める。
まずは手始めに難易度の低そうなしいたけから調理することにした。
僕の合コンでの常套手段である。まずは難易度の低いとこから攻めよう。
ゆっくりと、慎重にしいたけの「いしづき」を落とすことにする。
ふにゃり
あ、これ、簡単にいける。
いしづきはおろか傘の部分もすんなり真っ二つに。
「あは、なにこれすごいやMacBookAir」
まさかこんな中華包丁としての機能を備えていたなんて。水くさいやMacBookAir。お前、隠してたな。
気を良くした僕は次にヤングコーンの調理に移る。
しかしこのヤングコーン、MacBookAirで切ろうとするとぼろぼろに破壊してしまう。
うむ、少し力が大きく加わってしまうんだろう。
そこで僕はiPhoneで切ってみることに。
うん、MacBookAirよりずいぶんいい感じだ。まるで果物ナイフのような。
いや、嘘だ。さすがのiPhoneでも、「ヤングコーンだってすっぱり切れる。そう、アイフォーンならね。(ドヤッ」とはならない。
次に白菜に取りかかる。
▲まな板の上の白菜。観念しろ。
動画ではむしり取っているようにも見えるが、確かに白菜は真っ二つになった。
しかし白菜は芯の部分がかなりの強敵だろうとスーパーの段階で予想はしていたが、やはりその芯部分が行く手を阻む。
ただただ繊維が潰れるだけで、一向に切れてくれないのだ。
そこで僕は奥の手、液晶を開けることにした。
というのも、液晶を開けた方がより刃となる部分がソリッドになり、これはかなり期待できる。
その刃部分をざくりと白菜に落としてゆくと、先ほどとは打って変わり気持ちいいほどにざくざくと切れていく。
おもわず「わ、わ、これ、中華包丁だよ」と僕は口にしてしまった。どうしたことだろう、確かに僕は中華包丁だと言っている。パソコンであるはずなのだが。
▲これはもう、中華包丁じゃなきゃ、なんなんだ。
強敵の人参。
白菜の切れ味に満足し調子に乗った僕は最大の敵である人参に取りかかる。
まずはその人参の皮を白菜と同じようにMacBookAirの第二形態、液晶を開けた状態で皮を削いでいく。
▲みずみずしいキャロットジュースがふちにしたたる。分割ローンはあと9回残っているのに。
▲人参をまな板に寝かせ、中華包丁で力任せに押し切ろうとするが…固い。これはさすがに無理だ。
▲仕方なく人参だけは包丁(ガチ)を使うことに。うわ、包丁、めっちゃ切れる。なにこれすごい。包丁はんぱない。
でも包丁は僕の大好きなインターネットもできないしおしゃれカフェでどや顔でいじることもできない。そう考えると包丁は包丁であり、包丁はMacBookAirではないのだと改めて認識する。(なんてバカな文章だ)
野菜を切り終わると次に取りかかるのは豚肉だ。
この豚肉、人参に比べりゃそりゃ余裕であろうが、しかし難点と言えばやはりその「脂身」だ。ぬるっぬるだぞ脂身。
中華包丁を押当てると案の定豚肉はまな板の上でぬるぬると抵抗し、僕のMacBookAirはラードまみれに。
▲ぬるぬる脂身が抵抗し、むなしく跡だけが残る。
▲白菜で覚えた第二形態を使い、押し切る。ざまあみろ!脂身!
MacBookAir第二形態でなんとか切り分け、次はシーフード。
あらかじめ皮を剥いたエビちゃんの背わたを取る。
ここでMacBookAirの真の力を見ることになろうとは。
MacBookAirの角のアールの部分がなんともエビちゃんの身を切るのに適している。まるでエビちゃんの背を開くために用意されたアールだ。機能美とはまさにこの様なことを言うのかもしれない。
▲MacBookAir調理初心者にぴったりの食材です。
ホタテも同様、MacBookAirの切れ味を実演するにはもってこいの食材であった。
どこかで聞いたことのある「トマトも切られていることに気づいていない」状態である。
▲このホタテ、自分が切られていることにまだ気づいていない。ふふ、馬鹿なやつだ。
これでうずらを含めた八宝が揃い、あとは炒めるだけとなる。
しかし僕はMacBookAirの切れ味をある食材にも試したかった。食後のデザートとしても最適なあの食材。
AppleでAppleを切る。
タチの悪いだじゃれである。AppleでAppleを切る。
あえてここはWindows搭載PCで叩き切ったほうがある種のメッセージ性が立つとは思ったのだが、あいにく友人はノートPCの提供をかたくなに拒んでいたし、こんなことで僕らの友情に終止符を打つのもさすがに悲しすぎると思い、そこは自重した。
それではAppleでAppleを切ってみよう。
▲それはまさに禁断の行為。
動画を見ていただくとわかるが、正直途中で少し躊躇している。しかし脳内になんらかの物質が「やったれ」と、ぷちゅっと溢れ、僕は勢いのままに刃を奥深く入れた。よく見ると果汁が滴っている。僕はここまで果汁たっぷりだったとは切りながら気づいておらず、今動画を確認して鳥肌が立ってしまった。果汁過ぎる。
AppleでAppleは切れる。
言葉にすると訳が分からないが、確かにAppleでAppleは切れるのだから仕方がない。
で、結局MacBookAirは中華包丁なのか。
▲八宝菜を炒める僕。「ちょっと、座って待っててよ!」
そしてついにMacBookAir八宝菜の完成である。
▲ちょっと多く作りすぎた。
▲まさかMacBookAirで調理したとは思えない輝く八宝菜。
▲あまりのうれしさにみんなで記念撮影。青いシャツがこの家の主、mochrom言い出しっぺのクロカワリュート氏。右にちらりと見えるのがタカノカヤ嬢である。
▲もちろんおいしい。狐の人も大喜びである。
結論:MacBookAirは中華包丁である。
僕の目論み通り、やはりMacBookAirは中華包丁であった。
しかしながらオチとしてはMacBookAirが起動しなくなったとか、本物のリンゴには歯が立たなかったとか、それなりのアクシデントも心配していたのだが、さすがMacBook”Air”だけに空気の読めるデキるやつである。
※MacBookAirは中華包丁ではありません。決して真似をしないようにしてください。真似をしてあなたのMacBookAirが刃こぼれしても私は一切の責任を負えません。自己責任でお願いします。八宝菜はガチな中華包丁で作ると非常に便利です(=^ェ^=)
(文:サカイエヒタ)


























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